
「止まらない汗」が恥ずかしい…更年期のホットフラッシュを止めるには?【薬剤師解説】
「急に顔がほてる」「暑くもないのに滝のような汗が止まらない」。
40~50代になり、こんな悩みをお持ちではありませんか?
日本の女性は平均的に50歳頃に閉経を迎えることが多く、閉経を挟んだ前後5年間は「更年期」と呼ばれています。この時期は、急激なホルモンバランスの変化によりさまざまなからだや心の不調に悩む女性が多いです。
顔のほてりやのぼせ、多汗などの症状は、更年期特有の不調のひとつで「ホットフラッシュ」と呼ばれています。
今回は、更年期のホットフラッシュの症状や改善法について。
更年期の歩き方(5)
まだ46歳なのに更年期…?「暑くないのに汗が止まらない」突然始まったホットフラッシュ
更年期の不調には、漢方が効くケースが多々あります。実際に更年期のホットフラッシュのお悩みを改善された女性の事例をご紹介します。
相談者の優子さんは現在46歳、ご主人と、中学生と高校生の2人の息子さんの4人家族です。週5日コンビニでパートしながら、毎朝早く起きて家族のお弁当作りなどの家事もこなしていました。
「半年くらい前からでしょうか、暑くもないのに急にだらだらと汗が止まらなくなることや、顔がカーッと熱くなることが増えてきました。
しかも、顔は熱いのに足先は冷たいんです。
もともと汗っかきでなく、どちらかというと冷え性だったのでおかしいなと思いつつも、ずっと続くわけではないので気にしないようにしていました。
でも最近、暑くて夜中に目が覚めるようになってしまい困っています。隣で寝ている暑がりの夫は普通に布団をかぶって寝ているので、部屋の温度や寝具は問題ないと思います。
先日なんて、夜に目覚めたらパジャマも枕カバーも私の汗で湿っていて……
着替えたり取り替えたりしているうちにすっかり目が覚めてしまい、なかなか寝つけませんでした。
そのせいで、次の日の朝は寝坊してとても大変だったんです。日中の汗やほてりも不快ですが、このまま夜眠れない日が続くと、家事や仕事にも支障が出てしまいそうで不安に思っていました。
そんな時、たまたま読んでいた女性雑誌の更年期特集で、私のような汗やのぼせはホットフラッシュという更年期によくある症状だと知りました。
でも、私はまだ生理も定期的にきていますし、まだ更年期には早いのではと思う気持ちもあって……。
ホットフラッシュにはホルモン補充療法が効果的とありましたが、婦人科を受診するのはちょっと抵抗があり、漢方でホットフラッシュが改善したという体験談に興味をもって漢方薬局に相談に行きました」
ホットフラッシュの症状とは?
ホットフラッシュとは、ほてりやのぼせ、発汗が起きる更年期障害の代表的な不調のひとつです。具体的には「急に顔が熱くなり、赤くなってのぼせる」「からだがほてるようにカーッと熱くなる」「暑くもないのに、汗が止まらない」「寝ている時に大量の汗をかく」という症状がみられます。からだ全体に症状がでる人もいれば、頭や顔だけなどからだの一部だけに感じる人もいて個人差があります。
更年期には、女性ホルモンが急激に減少して自律神経が不安定になるため、体温や汗の調節がうまくできなくなり、ホットフラッシュの症状が起きると考えられています。
私たち薬剤師は、ホットフラッシュをきっかけに更年期障害のご相談をうけることも多いです。
これも更年期!ホットフラッシュ以外の更年期の症状とは?
ホルモンバランスの乱れが原因となって自律神経が影響をうけるため、更年期にはホットフラッシュ以外にも以下のような不調が起きることがあります。
・動悸:運動したわけではないのに胸がドキドキする、脈が強くうつ、息切れする、動悸がして眠れない
・めまい:からだがふわふわと浮いている感じがする、立ち上がるときにくらっとする
・冷えのぼせ:顔や上半身は熱くてほてりやのぼせを感じるのに足や下半身は冷たい
ホットフラッシュなど更年期の不調はどう改善すればいい?
1・漢方は更年期対策が本当に得意です
「ホルモン補充療法には抵抗がある」
「更年期の不調が起こりにくい体質になりたい」
まず、女性の不調には漢方薬による体質改善がおすすめです。
漢方薬は、漢方医学の中で様々な症状に効果が認められた自然の生薬の組み合わせでできており、一般的には、西洋薬よりも副作用が少ないといわれています。
また、現在生じている不調を抑えるだけでなく、根本的な体質の改善を目指すものですので、「薬でつらさや痛みを解消しても、すぐにまたぶり返す…自分の健康に自信を持てない…」と悩む方に最適です。
さらに、栄養バランスのととのった食生活や、ジョギングや筋トレを続けるのは難しいという場合でも、漢方薬の場合は、自分の症状や体質に合ったものを毎日飲むだけですので、手間なく気軽に継続できるという利点もあります。
漢方薬はいくつかの生薬を組み合わせたものなので、ひとつの漢方薬で複数の不調を同時に改善できる特徴があります。なので、ホットフラッシュに加えていろいろな不定愁訴があらわれる更年期障害の改善は漢方薬の得意とするところです。
2・HRT(ホルモン補充療法)も
また、漢方薬をホルモン補充療法(HRT)とあわせて併用することもあります。
更年期の不調によく使われる漢方薬をご紹介します。
・加味逍遙散(かみしょうようさん):ホットフラッシュやイライラがつらい方
乱れた気のバランスや血の巡りをよくして上半身の熱を冷ます漢方薬です。
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん):動悸やめまい、冷えがつらい方
血を補い巡らせ、体の中の余分な水を取り除き、体を温める漢方薬です。
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん):ホットフラッシュや冷えのぼせがつらい方
滞った血の滞りを解消して血行をよくする漢方薬です。
ただし、漢方薬を選ぶ際の重要なポイントは、その人の状態や体質に合っているか、という点です。うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に向いているのかを見極めるためには、プロの力を借りるのがおすすめです。「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。
AI(人工知能)を活用した漢方のプロが、個人に効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれるお手軽価格の「オンライン個別相談」が話題です。
・あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/
更年期のホットフラッシュは我慢しないで!
「暑くないのに、急にたくさんの汗が出て止まらない」
「顔が真っ赤にほてり、のぼせがひどい」
もしかしたらあなたのその不調も、更年期によるものかもしれません。
更年期のホットフラッシュは、ホルモン補充療法や漢方薬などで改善することができます。毎日の生活がつらい時は我慢せずに早めに専門家に相談してみましょう。
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