「えんう」じゃない!「厭う」の読み方、知っていますか?
本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「厭う」です。
「厭う」の読み方は?
「嫌」とほぼ同じ意味を表す「厭」を用いて表す「厭う」。その漢字から、好ましくないことを表していることは予想できても、読みを予想するのは難しいかもしれません。「嫌」と同じ読みをすることから「いやう」と読んだり、「厭世(えんせい)」という言葉を知っている人であれば「えんう」と読んだかもしれませんが、残念ながらどちらも不正解。
まずは正解を見てみましょう。
正解は……
「いとう」です。
「厭」の読みは
- 音読み エン・オン・ヨウ
- 訓読み いと(う)・あ(きる)・いや・おさ(える)
です。
「嫌(いや)」「嫌気(いやけ)」「嫌味(いやみ)」は全て「厭」「厭気」「厭味」とも書くことができます。
ちなみに本記事で出題した「厭う」とは
1 嫌って避ける。嫌がる。
2 かばう。大事にする。いたわる。現代では多く健康についていう。
3 (多く「世をいとう」の形で)世俗を嫌って離れる。出家する。
4 危険や障害などを避ける。しのぐ。出典元:小学館 デジタル大辞泉
を意味します。
2の例文には「おからだをお厭いください」が挙げられます。この言葉は、手紙などで相手の健康を祈る結びの挨拶として用いられます。パッと見た印象では、1と2の意味は正反対のようにも思えますが、相手の体にふりかかる病気や怪我などを避けてください、の意で捉えると、決して意味が違わないことがわかるかと思います。
これはおまけの問題なのですが、「厭きる」はなんと読むでしょうか。
実は上記に答えが出てしまっているのですが……
正解は「あきる」です。
「厭きる」は
十分過ぎていやになる。うんざりする。
出典元:あ−きる|言葉|漢字ペディア
を意味します。
一般的には「飽きる」と書きますが、「厭きる」の他に「倦きる」と書くこともできます。「倦きる」は「倦怠感(けんたいかん)」の「倦」です。どの漢字を用いても基本的には同じ意味を表すので、事細かに使い分ける必要はありませんが、「厭きる」が上記の意味なら、「飽きる」は
①十分満足して、もう欲しくなくなる。
②満ち足りすぎてうんざりする。続ける意欲を失う。出典元:あ−きる|言葉|漢字ペディア
を、「倦きる」は
疲れていやになる。長く続けてぐったりし、うんざりする。
出典元:あ−きる|言葉|漢字ペディア
を意味します。確かにどれも「あきる」ですが、あきている雰囲気が微妙に異なるのが面白いですね。
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