40歳からのおしゃれ論「今まで気にならなかった真珠が急に気になる私たち」

これはですね、言っておきますけれども、本当の話です。 女は40の声を聞く頃に突如、本物の真珠が欲しくなるのです。 なぜでしょう? これも最初に言っておきますけれども、理由は……謎です。恐縮です。

 

「いやいや、それはセレモニー(という名の葬式)が増えるからだよ」という一説がありますが、私は支持しません。女たちはそんな対外的な理由からではなく、もっと内側から真珠を欲するようになるのです。しかも全員「昔は真珠なんて興味なかったのに」と言います。 その言葉に続くのは「地味だと思ってたし」「古いイメージだったし」「フェイクで良かったし」「ダイヤモンドは昔から欲しかったんだけど」「本物が欲しい♡」などでしょうか。


真珠に触手の動いておられるお姉様方。是非一度、伊勢志摩の英虞湾に行ってみてください。波ひとつなく静かな英虞湾に真珠養殖のいかだが並ぶ様は、とってもロマンチックです。静かなこの海の下で、真珠があのやさしい光をたたえながら一巻き一巻き大きくなっているのだと思うと、大変気分が盛り上がります。私はその光景をつまみに飲めます。飲みました。もちろん現地には真珠もたくさん売っています。買いました。家賃超えました。ええ。先月も行って来ました。それでね、女はなぜ40の声を聞くと真珠が欲しくなるのかをもう一度考えてみたんです。

真珠は、その真珠層に周りからの光を取り込み、反射をして輝く。反射とはいえ、ダイヤモンドや他の貴石ように磨いた面に当たる光をカキン!と打ち返すのとは違い、球体の内側からふんわり発光するような光り方です。見るものを包み込むような、母性にも似たやわらかい光り方。 酸いも甘いも噛み分けたり噛み分けられなかったりしつつ、 じたばた40年くらい女をやると、この一見地味なやさしい光を「いいよね」と思えるようになるのかもしれません。女に余裕が出るんでしょうか。薄味のお出汁がたまらなく美味しいと思える的な。まあでも同時にびかびか光るダイヤモンドも欲しいしな。たまにステーキも食べたいし。はっ、明確な答えがやっぱり出てない。恐れ入ります。

最近ではTASAKIを筆頭に斬新でモードなデザインも増えつつあり、やさしいだけではない真珠の姿に私の恋心は高鳴るばかりです。

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