ひみつの社内不倫、10歳年下の慶應ボーイに溺れたハイスペ女性の末路は…。メガバンク編【前編】
育休から復帰して、待ち受けていた現実
メガバンクで総合職として働く真由さん(仮名・32歳)。彼女は二度の育休を経て、都内の支店の法人営業課に復帰しました。「元いた場所に戻れた」と胸をなでおろしたのも束の間、そこで待ち受けていたのは出世とは程遠い仕事、いわゆる「マミートラック」でした。
「産休前は大企業の担当をしていたこともあり、表彰されて、出世も目前でした。でも復帰して与えられたのは、新人が担当するような小さい企業ばかりだったんです」
大企業の担当者では夜の宴会や休日の接待ゴルフが発生するため、この変化は母である真由さんにとって仕方ないもの。支店長や課長が気を遣ってくれて、負荷の少ない仕事にしてくれたことも分かっています。しかし小さい企業を担当するばかりでは、大きな営業成績が出せません。表彰はおろか、目標達成すら遠い道のりでした。
「店の中でも徐々に『暇なお母さん』という見られ方が強くなっていきました。三年目の後輩にカラーコピーを依頼された時は、さすがにショックでしたね」
しかし、コピー機が昔と変わっていたため、そのカラーコピーすらやり方が分かりません。四苦八苦している真由さんに、ある男性行員が「真由さん、大丈夫ですか?」と声をかけてくれました。さわやかな笑顔の好青年、新人の葵さん(仮名・22歳)でした。
「彼とは三田会(注:慶應卒の同窓会)が同じでしたが、十歳下ということもあり、全く絡みはなかったです。慶応の卒業生同士は仲間意識が強いから助けてくれたんだろう、と当初は思っていました」
葵さんは仕事ができて誰からも愛される、まさに理想の銀行員でした。新人ですが支店の中でも、発言権を持っていました。真由さんは葵さんに、三年目の後輩から「A社の売上のデータ、Excelで入力してください」と言われた時のことを話します。
「葵くんは『それ、真由さんに依頼する仕事じゃないですよね?』と反論してくれたんです。結果として、事務職の女の子に依頼することになりました」
このように葵さんは、いつも真由さんを守ってくれました。職場だけでなく、歓送迎会での飲みの場や、食堂での昼食時に一人でいる時も、積極的に話しかけてくれました。
―――転機は、数か月後。彼女が外訪する時に、起きました。
車内で二人きり。彼が出した提案とは…
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