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江戸の時代に女性たちの物欲を掻き立てた「錦絵」=現代のインスタ!? 騙され、夢を踏みにじられても諦めない重三郎は【NHK大河『べらぼう』#4】
*TOP画像/重三郎(横浜流星)と主人たち 大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」4話(1月26日放送)より(C)NHK
吉原で生まれ育ち、江戸のメディア王に成り上がった蔦重の人生を描いた、大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の第4話が1月26日に放送されました。40代50代働く女性の目線で毎話、作品の内容や時代背景を深掘り解説していきます。
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他人の手柄の横取りも厭わない主人たち
本放送では、重三郎(横浜流星)が『一目千本』の次の手として、女郎と呉服屋がコラボレーションした錦絵の制作のため奔走する姿が描かれていました。
大文字屋の主人・市兵衛(伊藤淳史)や大黒屋の女将・りつ(安達祐実)らは吉原から人出が引く前に次のうまい餌として錦絵の制作を提案します。重三郎は錦絵にかかる制作費を懸念しますが、女郎屋の主人たちは「んにゃもんは 任しとけ」「大船に乗ったつもりでいにゃ」と、重三郎をうまいことまるめこみます。重三郎は彼らの腹黒さもあくどさも十分知っているはずなのに、この話にのることに…。どこまでも純粋で、楽観的で、人を信じてしまう男です。
重三郎は女郎の志津山(東野絢香)、常磐木(椛島光)から責められ、女郎屋の主人の企てに気づきました。彼らは自身で制作費を工面するのではなく、女郎に中抜き分も含めて入銀させようと考えていたのです。しかも、女郎から信頼が厚い重三郎の名前を利用して。
さらに、重三郎は鱗形屋の主人・孫兵衛(片岡愛之助)と西村屋の主人・与八(西村まさ彦)にも騙されることに。
鱗形屋孫兵衛(片岡愛之助) 西村屋与八(西村まさ彦) 大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」4話(1月26日放送)より(C)NHK
ふたりは重三郎に錦絵の制作を丸投げし、その成果を最後にまるっと横取りしようと企んでいたのです。吉原をよくするためのアイデアは考えようともしない彼らですが、悪知恵は思い浮かぶようですね。しかも、その手口というのが、重三郎に版元になるよう勧めて彼を期待させ、手のひらを返すというむごいもの。
また、女郎屋の主人たちも錦絵は重三郎が手を引けば出版できると平然と述べていました。
重三郎(横浜流星)と主人たち 大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」4話(1月26日放送)より(C)NHK
彼らは自分の損得には神経質かつ敏感ですが、他人の心の痛みにはおどろくほど無頓着です。
最終的に、重三郎は錦絵の出版から手を引くことを決め、「吉原のため いいものに仕上げてくだせえ」と涙を流しながら頭を下げました。彼のこの真摯な姿に同情し、涙があふれた視聴者は多いはずです。
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