
アプリのセフレ、顔で選んだけれど…54歳が見舞われた「恐怖の豹変」【40代、50代の性のリアル】#24前編
出会いのシーンにおいて、相手のルックスがまったく気にならないという人は少ないだろう。美醜に強くこだわっているわけでなくとも、多かれ少なかれの好みがあってもおかしくない。人は外見からそれだけ多くの情報を読み取っているということでもある。
チカコさんは、きっぱり「私はまず顔からいくんです」と言い切る。名古屋在住の54歳、趣味がジョギングというだけあって引き締まったボディラインで、はつらつとした印象の女性だ。離婚歴があり現在は独身、マッチングアプリで出会った男性と交際している。
●顔で選んだ男性と待ち合わせ…現れたのは別人!?
マッチングアプリは、好奇心からはじめてみた。結婚していた20数年間、3人の子どもを育てるのに追われる毎日で、浮気のウの字も思いつかなかった。夫とは小さな衝突はあっても、家庭はおおむね円満だった。
離婚後はじめてつき合った相手とアプリでつながったとき、会おうと思った決め手はやはり「顔」だった。
「メッセージがたくさん来るなかから、とにかく顔を見るんです。昔から面食いで、整ったきれいな顔立ちが好きなんですが、写真を見ているうちにセンサーに引っかかるような感じがあるんですよ、『この人と話してみよう』って。もちろん待ち合わせ場所でガッカリすることもありました。あのプロフィール写真って奇跡の1枚だったのかな、っていう人」
●顔よし、経済力あり、女性を上手にエスコート。理想の彼との出会い。
特別に写りの1枚を選ぶという気持ちを否定するわけではない。女性だって同じことをするだろう。チカコさんも自分にそう言い聞かせて食事をしてみたけれど、話は弾まなかった。思ったより美形でなかったことに失望したというよりは、写真を見て想像していた人物像と目の前の人が、外見も含め何もかもズレてしまっていたということではないだろうか。
何度かの気まずいデートを経て出会ったのは、12歳年下の既婚男性だった。顔も好み、年下ながら経済力があり女性に財布を開かせない。チカコさんは20数年ぶりにお姫さまのように扱われていると感じた。
「セックスもよかったんです。気持ちの入り方が違うと、身体の反応も違うものなんですね。いままで私がしてきたセックスは、何だったんだろうと思いました」
●セックスしないなら、夫婦でいる意味はあり? なし?
元夫とのセックスに、いい思い出はほとんどない。夫の国籍はアメリカで、結婚についての考え方もアメリカ式だった。週1、2回の継続したセックスがなければ夫婦とは言えない。チカコさんは家族としての夫には愛情を感じていても、恋愛感情のようなものはとっくになくなっていた。
「私は好きという気持ちがないとできないんです。それでも求められれば応じていたんですが、そんな惰性のセックスで感じるわけもなく、身体もどんどん反応しなくなりました。でも夫はそれをわかってくれない、セックスしないなら夫婦でいる意味もないという考えでした」
●離婚後はじめての恋愛、デートもセックスもパーフェクト
日本では多くの夫婦が、セックスパートナーでなくなってもライフパートナーとして、婚姻関係を維持して家庭を営む。けれどアメリカ人の夫にその理屈は通じない、とチカコさんは感じていた。
家族を解散する時期なのかもしれない。子どもは成長していたので、父親とはそれぞれが関係性を築き、会いたいときに会えばいいと考え、別居を経て、離婚した。
離婚後、セックスが気持ちいいという感覚がよみがえってきた。アプリで出会った彼は既婚者なので不倫になるが、ときめきを感じ、相手のことを好きだとはっきり思えた。週2回の逢瀬、相手の出張について行き、つかの間の旅行気分も味わった。何をしていても楽しかった。
●元子役のアラフィフ男性。美形はどれだけ見ても飽きない。
が、彼の転勤により、ふたりの関係は10カ月で突然、終止符が打たれた。さみしさを引きずりながらも、チカコさんは再びマッチングアプリを開いた。そこで目が吸い寄せられたのがマサルさん、1歳年下の独身男性だった。
「幼いころからかわいくて、子役をしていた時期もあったそうです。アラフィフになっても、そのかわいさが残っていたんですね。よく美人は三日で飽きるといわれますが、私はこの顔だったらいつまでも見ていられると思いました。私にとっては、すごく重要な要素なんです」
しかしチカコさんは後になって思う、顔以外の要素が見えなくなっていた、と。
●交際が落ち着いてくると見えてきた、セックスの欠点
交際がはじまり、週1ペースで会うことになった。お互いに家が近かったので、金曜の夜、チカコさんの仕事終わりに合わせてマサルさんが車で迎えにいき、彼の家で週末を過ごす。ドライブが好きというチカコさんのリクエストに応えて、あちこち連れていってくれた。
いくつになっても恋は盲目、いろんなことが見えなくなる。しかし時間が経ち関係が落ち着けば、これまで気づかなかったことがイヤでも目に入ってくる。
「セックスもそうだと思うんです、つき合いはじめは気分が盛り上がって何をしていても気持ちいい。でも実は、最初から引っかかっていたんですよね。前戯というものがほとんどなくて、軽くキスしたらすぐ挿れようとする。そのうえ、あまりに早いんです。いずれよくなるだろうと思っていたのですが……一向にそんな兆しは見られなかった」
●別れたいのに、ほだされてずるずるとつき合いがつづく…
身体だけでなく、性格も合わないのではないかと思いはじめたチカコさん。マサルさんは物事をネガティブにとらえる傾向があった。ふだんから陽の気を周りに振りまいているようなチカコさんが、励まし、支えようとしたけれど、彼の耳には届いていないようだった。
「価値観の違いがどんどん出てきて、別れたほうがお互いのだめだと思ったんです。彼はそれでも私のことが大好きで、別れ話を切り出してもはぐらかされたり、丸め込まれたりでずるずるでつづいてしまって。でも私は本当になんとかしたかったので、マッチングアプリで新しい人を見つけることにしました」
●深夜のスマホチェック。新しい彼とのLINEを見られた!?
そうしてチカコさんはリョウタさんに出会った。すぐに惹かれ合ったが、チカコさんはまだマサルさんと別れることができずにいた。そんな相手がいると、リョウタさんに告げることもできないままだった。
「でも気持ちはもう新しい恋に向かっているんです。そうするとマサルさんといてもスマホを気にしたり、デートに出かけても気もそぞろだったり。彼も何か勘づいたんでしょうね。私の誕生日に、彼がすてきなホテルを予約してくれたんです。断るのもヘンだし出かけたのですが、その夜、私が寝ているときにスマホを見られたみたいなんですね」
ロックをかけていたスマホを、マサルさんがどうやって解除したのかは、いまだにわからない。LINEにはリョウタさんとのやり取りがしっかり残っていた。誰が見ても、恋愛関係にあるとわかる。深夜、チカコさんは叩き起こされた。
つづき>>>このあと、イケメン彼氏が恐怖の〇〇に……そしてチカコさんの運命は?
続きを読む
【注目の記事】
- 運動嫌いだった56才、ゆがみを整えたら「ネガティブな性格」を卒業できた。「離婚から立ち直り、推し活も始めました」【鬼軍曹ゆか様ダイエット】
- 48歳独身女性、立ち上がろうとした瞬間「あれ??」。このめまい、もしかして「更年期」なのかな?【マンガ100人の更年期R】
- 「まさか、私が乳がんに?」53歳でがん告知。抗がん剤で動けないつらい日々に、私を支えてくれたものとは
- 【ユニクロ】サマーニット×タックワイドパンツ。今夏のオフィスコーデに選びたい色とは【40代の毎日コーデ】
- 【熱中症搬送数激増中】実は6月下旬からの「高湿度」が最も危険!「さぼると熱中症リスク激増」の意外すぎる習慣とは?
- 「私の老化度、本当に54歳ぶんなのかな?」更年期以降は全員が気にしたい「自分の生物学的年齢」を計ってみたら衝撃的すぎる結果に
- 「体温が1℃下がると太りやすくなる」問題が、更年期世代の女性にとって特に深刻なのはなぜか?「お風呂に入る前たった1分でできるヤセ習慣」とは?【石原新菜先生が解説】
- 超激務ヘアメイク藤原美智子さんが「42歳で思い切って変えたこと」その顛末は?「顔も体も片側だけ引き攣った状態になるまで」働いて
- 43歳、新しい職場で心が折れた。でも、25年ぶりにピアノを弾いたら胸が熱くなって──そこから私の転機が始まった
- 更年期後に「消える症状」と「そのまま残る症状」って?7万人のデータが教えてくれる「更年期の真実と、これからの人生」
- 「猫背・巻き肩の54歳がびっくり」着るだけで理想的なS字姿勢が身につく話題のインナーウエアをご存じかしら
- 更年期、どうやって乗り越える?運動、食事、サプリ、そして注目成分「ゲニステイン」まで、更年期の専門医が教えます
- 今の生活が「しんどい」なら「命の前借り」をしている証拠。知らずに「疲れを溜めてしまう」生活習慣とは【医師監修】
- 【徹底検証Hip Fit】はいて1日23分、ながらで使える手軽なヒップトレーニング!SIXPADの女性向けショーツタイプEMSで「ヒップから健康」は叶う?
- 「1年で約6倍」老化スピードが速い人と遅い人、その違いは?美人女医が伝えたい老化を早める3つの原因【医師監修】
- 「一度使ったらやめられない」人気スタイリストも40代編集もリピ買い中の『涼ブラ』って?「滝汗でも不快感なし」「つけ心地がラクなのに~」続々と魅了される理由とは?
- ゲッターズ飯田「引っ越すときに確認すべきたった一つの大切なこと」とは?運気を上げる心構えの基本は
- 57歳「更年期が終わったあと」には何が起きますか?美容ジャーナリスト・小田ユイコさんの場合は