何を始めても「続かない」人が願いをかなえるたった1つの大切なコツ

2020.07.18 LIFE

こんにちは。「予防医療」のスペシャリストで、医師の桐村里紗です。

この連載では、人生100年時代の折り返し地点、50歳になる前にやめたい悪習慣についてお伝えしていきます。

健康のため、スキルアップのため、何かやりたいと思って初めても、三日坊主になりがちな人は多いはず。「三日坊主」には、何だかズボラなイメージがありますが、三日坊主の人が手放すべきは、実は、「完璧主義」なのです。

【ネオヘルスケアドクターLISAの「50歳になる前にやめる100のこと」#35】

私も実は、三日どころか「二日坊主」です!

さて、ヘルスケアについて皆さんにお伝えする立場の私ですが、私自身、「三日坊主」ならぬ、「二日坊主」を自負しております。

 

我ながら、本当にひどいもので、心躍るものすごく好きな数少ない物事以外、ほとんど途中で投げ出してしまいます。

 

高校、大学の部活も1年で途中やめ、日記も途中やめ、習い事も途中やめ。男性と付き合っても2日で飽きて嫌になったこともございますよ。

 

ヘルスケアについては、もちろん骨の髄まで染み込んでいますので、ざっくりとは毎日健康に良いものを食べ、健康に良いことをしているものですが、同じことを繰り返すということができないため、同じ種類のサプリメントを毎日継続して飲んだり、毎朝スムージーを必ず作るなどの決まった生活習慣を持つことが大変に苦手です。

 

だいたい、性格というのは、根っからで、物心ついた頃からこんな調子なものですから、もはや、はなから続けようと思うことを諦めています。

 

「いい加減だから」続かないのではなく、「完璧主義だから」

どうしようもないダメ人間というイメージがある三日坊主ですが、実は、完璧主義者は案外、三日坊主に陥りやすいのです。

 

完璧主義の人は、自分なりの目標や理想が高く、適当にすませることや妥協することなどができません。

そんな人が、まさか三日坊主になるわけがない!と思うかも知れませんが、実は、完璧主義には罠があります。

 

「失敗だ、やめよう」と判断するハードルが低すぎるのです

完璧主義の人は、失敗が許せません。

決めたことを「完璧」に慣行しなければならないと当初から考えています。

 

例えば、ダイエットのために、朝のジョギングを日課にしようと考えたとします。

 

3日は続いても、4日目に疲労がたまって朝起きられず、できなかったとします。

 

「あぁ、今日は疲れていて起きれなかったな、仕方ない、また明日からがんばろう」と、また5日目から再開できるのが、物事続けられる人の心理です。

 

でも、完璧主義の人は、「失敗だ!続けられなかった!こんな自分はもうダメだ!」と、少しのつまづきで急激に意欲を失ってしまいます。

 

現実と理想のギャップが許せないからやめてしまう

ゴールとなる自分の理想と、現在の自分には、当然ギャップがあります。

 

スタート地点が、「0」で、理想が「100」とすれば、「1〜99」までの階段を地道に登らなければなりません。

 

「完璧」とは程遠い中途半端な状態が続きますが、この「不完全さ」を許容しなければなりません。

 

完璧主義の人は、潜在的に不完全な自分が許容できず、「常に完璧な理想の状態でなければダメだ」と考えてしまっています。本質的には、一瞬でその完璧な理想の状態になりたいと願っているのですが、そんな訳にはいきません。

 

人間は、不完全な生き物ですから、実は、完璧になることなど一生できません。

 

完璧主義の人は、できもしないことを願い、挫折したと勝手に思い込み、「100が叶わないから」と0にしてしまい、途中で投げ出してしまうことになります。

 

つまり、「完璧主義」をやめれば三日坊主も克服できる!

完璧主義の人は、人間は不完全である。つまり、自分も不完全だけれど、それで良いのだ!と、開き直ることです。

 

不完全な自分を許容し、ダメな自分も愛すること、つまり、自己肯定感を持つことです。

 

三日坊主になっても、別になんてことはありません。
三日も同じことを続けた自分は、素晴らしい!
1日2日、もしくは1週間できない日があっても、また翌日から始めれば良いさと、ちゃらんぽらんに考えることです。
3日やって休む、これを1年間繰り返せば、立派な習慣になります。

 

開き直り、「自己肯定感」を保てば続けられるように

元々は、私も完璧主義で、完成度が高く、人に認められる物事をいつでも差し出さなければと考えて、「中途半端な自分は恥ずかしい」「完成度の低いものは見せられない」とストレスを抱えてきました。

 

結局、自己否定なのですよね。

 

他人にどう思われるかを気にしながらも、実はそれは関係なく、自分が自分の現実を受け入れられず、許せないだけ。

 

しかし、私自身、図太くなり、もう完全に開き直りの境地です。

 

完璧な自分など、どこにもいない。
中途半端で不完全な自分が、本当の自分。
それでもいいや!と、自分を許す。

 

これで、完璧主義を手放し、三日坊主(二日坊主)も手放すことができました。

 

ダメな自分も、可愛い。ダメな自分も、受け入れられる。
よしよし。なでなで。

これが、大事な呪文です。

人間って、本当に、手がかかりますね。

 

【ネオヘルスケアドクターLISAの「50歳になる前にやめる100のこと」、週1回、土曜の夕方に配信!】

 

文/内科医・認定産業医 桐村里紗

tenrai代表取締役医師。1980年岡山県生まれ。2004年愛媛大学医学部医学科卒。内科医・認定産業医。治療よりも予防を重視し、「ヘルスケアは、カルチャーへ」というコンセプトを掲げ、新しい時代のヘルスケアを様々なメディアで発信している。フジテレビ「ホンマでっか!?TV」「とくダネ!」他メディア出演多数。著書『日本人はなぜ臭いと言われるのか 体臭と口臭の科学』(光文社新書)他。

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