もしかして5月病?眠れない夜にぐっすり眠れる呼吸法3つ

気温の格差が日によってまだ激しい時期です。ゴールデンウイークもあけて体がだるい……なんとなく夜ぐっすり眠れない、これって5月病? なんてことはありませんか?

ぐっすり眠るための呼吸法を『読むだけで睡眠の質がよくなる100のコツ決定版』(主婦の友社)から、ご紹介します。

 

そもそも睡眠はどうして大切なのか?

太田総合病院記念研究所付属診療所・太田睡眠科学センター長の佐々木三男先生によると、本来、大脳は覚醒状態にあるといいます。

覚醒は、体内から発信されるものも含めて、すべての刺激を大脳に取り次いでいる「脳幹網様体」が、大脳皮質を刺激することによって支えられています。そのため、刺激が少なくなったり、「脳幹網様体」の活動が抑制されたりすると人は眠くなるのです。

これが「神経機構」による、眠りの仕組みであるといいます。

また、ある程度の時間、起き続けていると、脳内には睡眠を生じさせ、持続させる「睡眠物質」が生じてきます。現在、分かっているだけでも十数種類の睡眠物質があり、代表的なものに、ウリジン、酸化型グルタチオン、最も強力といわれているプロスタグランジンD2などがあります。これらのホルモンが睡眠中枢に働きかけ、眠りをもたらしているいます。

これを「液性機構」といいます。

 

私たちは、起きている間はフル稼働している大脳のオーバーヒートを防ぐために、「神経機構」や「液性機構」という複雑で緻密な仕組みによって、ようやく眠りという休息状態に入るのです。

 

大脳を休ませる唯一の手段は睡眠です。体は安静にしていれば休めますが、大脳を休息させるには、眠るしかないのです。だからこそ、睡眠は大切であるといいます。

 

しかし、分かっていてもなかなか眠れないという夜もあるものです。次に、不眠に効果がある呼吸法をご紹介します。

 

1 快眠呼吸

別府内科クリニック院長の別府真琴先生によると、自律神経を整えるために「快眠呼吸」がよいといいます。自律神経のうち副交感神経は「休息の神経」と呼ばれ、吐くときに働くからです。

へその下約1㎝の位置にある「丹田」を意識しながら、静かに息を吐きます。一気に吐くのではなく、できるだけゆっくり吐きます。吐くことから始めて限界まできたら、ゆっくりと自然に吸います。

目安は1日に合計1時間です。

 

2 ふりかえり呼吸

和楽堂治療院院長の留目昌明先生によると、「ふりかえり呼吸」が仙骨の働きを高めるためによいといいます。仙骨は腰の骨の下にあり、背骨全体を支えていますが、仙骨は弾力性があり、外からの衝撃を和らげる働きをします。背骨のダメージが重なると、腰痛だけではなく不眠や頭痛などの他の不調症状につながるため、仙骨の働きを高めることが大切です。

イスに座ってゆっくり鼻から息を吸い込み、上半身を右斜め下にねじりながら鼻から息を吐きます。同じように左も行います。身体をねじることで仙骨のかたさがほぐれていきます。

 

3 深呼吸

BC720生体健康法主宰の羅予澤先生によると、深呼吸をすると、基礎代謝があがって自律神経のバランスが整うといいます。自律神経に乱れにより、おきた不眠などの不調症状にも改善効果が期待できます。

上を向いて横になり、6秒かけておなかの8割まで息を吸います。そこで3秒呼吸を止めてさらに4秒かけて10割まで吸います。そして、6秒かけて息を全部吐き出し、3秒呼吸を止めます。

これを1セットとして、朝晩20セット、約7分を行います。

 

不眠が長く続く場合は、専門外来に行ってみることも大切です。夏になる前に、睡眠不足を解消して、万全な体調で暑い季節を迎えたいですね。

 

参考資料・『読むだけで睡眠の質がよくなる100のコツ決定版』(主婦の友社)

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