
ワクチン接種2回目。18歳娘はストレスで泣きじゃくった
コロナワクチン接種の進捗は8月27日現在で総接種数1.25億回。必要回数のワクチン接種が完了した割合は43%を超えたと報道されています。皆さんのお住まいの地域、職場の状況はいかがでしょうか? 私自身の周辺でも頻繁に話題になる注目度の高いトピックスではありますが、ここ最近は私を含む、子を持つ親同士の間で頻繁に交わされる話題は変わりつつあります。
「10代の子に接種させるべきか」
「男性より女性、高齢者より若者の副反応が強いと聞く」
「私の副反応が強く出た、体質的に子にもおそらく…」など。
ワクチン接種が次のフェーズに入っていることを実感します。
今回お伝えするのは「打てるチャンスが目の前にある。これで行動の自由度が上がるなら」と迷わず長女の接種を決めた横浜在住の酒田ミナミ(45歳)さんご家族(夫49歳、長女18歳、次女14歳)のケースです。夫妻と長女は同スケジュールで2回の接種を終え、残すは中2の次女のみ。接種を終えた家族のなかでは、特に高3長女の副反応と、それに伴うストレス性と考えられる不調が強烈だったそうです。後編です。
>>前編「18歳娘のコロナワクチン副反応。高熱、涙目、モデルナアームが痛々しい」
赤い大陸、それは紛れもなく“モデルナアーム”だった
1回目の接種からちょうど10日目のことです。
「長女の上腕部に大陸のような赤い盛り上がりが出現しました。発疹どうしがつながって大きく腫れ、最大は7×5cmほどの大きさになりました。かゆいかゆいというのですが、どう処置していいのかいまいちわからず。とりあえず、接種痕を避けるように周囲にムヒを塗り、腫れた部分を冷やしてどうにかやりすごしました」
発疹は丸一日続き、一晩たつとおさまったそうです。
写真はミナミさんが長女を撮影した実際の写真。まだピークに達する前。
1回目の副反応を受けて、リサーチをはじめた
1回目は流れに任せての接種でしたが、発熱の副反応が辛かったことに不安を覚え、4週間後の2回目の接種に向けてリサーチをスタートします。
「身構え方は全然違いました」
そして接種日が近づくにつれて、家族3人ともモヤモヤが大きくなっていく。数週間たっても忘れられない恐怖感。とくに18歳の長女にとっては……。
2回目の接種日、長女は部屋とトイレを往復
1回目と同じく予約は16時。ミナミさんと長女はゆっくりめのランチを摂り、支度をはじめます。すると
「長女が腹痛を訴え、何度もトイレに駆け込むのです。横浜の自宅から、接種会場のある四谷までは電車で2時間近くかかります。乗車途中で下痢の症状が出てはかわいそうなので、出勤している夫に遅れるかもしれない旨を予め伝え、波が去るのを待ってから出かけることにしました」
その後、長女が落ち着いてきたのを確認して家を出たミナミさんと長女。出発時間を30分ほど過ぎていました。しかし、バス停まで歩く途中に再び長女が不調を訴えます。
「自宅に引き返して、長女がトイレから出てくるのを待ち、再び出発。今度はバスには乗れたのですが、最寄り駅でまた腹痛におそわれた長女が泣きはじめてしまい……」
ミナミさんいわく、それは2回目の接種とその副反応に対するストレス症状のように見受けられたそうです。
「もう18歳とはいえ、まだまだ18歳。次の副反応がよっぽどこわかったのでしょうね」
ここでも十分にトイレ休憩を取り、電車に乗れる状態になったのを確認してから、2人は都内に向かう電車に乗り込み、接種会場に向かったのでした。
体調は落ち着き、2度目の接種にこぎつけた
ご主人は順調に接種完了。体調もメンタルも弱りめで心配された長女でしたが、接種会場についた頃には持ち直し、無事に接種を終えました。ミナミさんはというと、
「問診では1回目同じように、青魚と薬のアレルギーを申告。さらに1回目の接種後の副反応の様子を説明しました。すると副反応の出方にやや不安があるという判断に。別室に案内され、ベッドに横になって打つことになりました。担当のスタッフの方にはとても丁寧にご対応いただきました。恐縮でしたがありがたかったです」
その後、前回同様30分待機して2回目の接種を終えたミナミさんは家族と合流。
「別室に案内されたとは知らない夫と長女は、1時間近く戻ってこない私のことをアナフィラキシーショックを起こしたのではと心配していたようですが」
こうして、すったもんだありながらも無事に2回目のワクチン接種を終えた酒田さんご一家は、前回と同じくとんぼ返りで横浜に戻りました。
準備は万端。食料の蓄えも十分にした
食事や入浴を済ませ、21時の時点でミナミさんの体温は38度に上昇。それでも
「1回目のことがあったから、今回は前日までに食料を確保していました。温めるだけで食べられるように作り置きの冷凍もしてあったので精神的には安定して夜をむかえました」万全に思えた酒田家の対策でしたが、思惑はこの後、見事に裏切られることになります。
「長女が夜中の1時頃に『ママ、寒い!』と私を起こしにきてベットサイドで泣き出したのです」
慌てて起き上がろうとしたミナミさんでしたが
「その時に自覚しました。私も熱があり倦怠感と関節痛で目は覚めているのに起き上がるのに苦労するような状態でした」
この時すでに、長女の体温は39度、ミナミさんは39.6度。すすり泣く長女の顔は青白く、唇をガタガタ震わせていたそう。
「タオルケットだけじゃ、寒くて寒くて耐えられない。次に長袖を着ようとクローゼットをながめるも季節は真夏です。当然ながら薄手の夏ものしかありませんでした」
こんなところにプロ主婦の落とし穴があったとは! 衣替えも完璧な酒田家では、寝具も衣服も冬素材のものはすべて押入れの中です。結局、ミナミさんは節々の痛む身体にむち打ち、天袋から毛布、押し入れからフリースをヨタヨタになりながら引っ張り出すことに成功します。
「このときとにかく必死で、頭も熱で朦朧としていたせいか、腕の痛さも忘れていました。いや、忘れていたからこそできたのだと思います」
この晩、ミナミさんは自らも絶望的な悪寒と高熱におそわれながらも、39.7度まで熱が上がり、気力も体力も限界に達してすすり泣きを続ける長女に寄り添い続け、ほぼ一睡もできず朝をむかえたそうです。ちなみにご主人は、この一連の騒動には気づくことなく寝ていたとのこと。
翌日も続く高熱、そして夫も高熱に倒れた
「熱を下げようと身体が頑張っているのでしょうか、私も長女もずっと目から涙が出続けていました。鎮痛剤は飲みましたが、身体の痛みが気休め程度に楽になったかな、くらいの効き方でした。上を向いて横になると身体の痛みと重さに潰されそうになり、かといって左腕が痛いので、横向きの体勢も限られます。もちろん起き上がれもしない。うつぶせと横向きを繰り返しながら、脱水症状をさけるため水分だけは摂るよう泣き続ける長女を励まし続けました」
朝方からは39.6度に熱が上がったご主人も加わり、結局ほぼ終日、家族3人が寝たきりの生活だったそうです。
「私たち夫婦は39.6度、長女は39.7度。喉を通るのは水分のみ。万全の用意をしていたにも関わらず、冷蔵後まで身体が動きません。食欲もなく、冷凍した食料に手をつけることはありませんでした」
そんな絶望的な状況のなかで酒田家の希望の星となったのが、ちょうど夏休みで部活もなく家にいた14歳の次女です。
「小さいお母さんが大活躍してくれました。スーパーでゼリー飲料やポカリを買い込んできてくれたり、毛布をこまめにかけ直してくれたり。冷凍食材を自分で温めて食べてくれて、本当に助かりました」
しかし、しっかり者とはいえ次女はまだ中学2年生です。万事順調とはいきません。
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